腸活③・・・大腸と免疫力

▼大腸と免疫力
大腸にも大腸上皮細胞や粘膜層にリンパ球が存在しています。しかし大腸の免疫を支えているのは何と言っても大腸内に存在する腸内細菌の存在です。腸全体で400種類100兆個にもおよぶ腸内細菌はその総重量は1kgにもなり、もしこの腸内細菌を一列に並べる事が出来ればその長さは地球1周を超えると言われています。

この腸内細菌はその性質により、善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌等)、悪玉菌(大腸菌、ウエルシュ菌等)、日和見菌(ラクトバチルス等)に分けることが出来ます。悪玉菌は動物性タンパク質の過剰摂取や、脂質の過剰摂取、便秘等により大腸内で腐敗を起こしインドール、スカトール、硫化水素、ブタン、メタン、アンモニアなどの有害ガスを発生し、又、発ガン性物質のニトロサアミンや2次胆汁酸を生成します。

善玉菌が優勢であればこれらを体外に排泄しますが、善玉菌が少なく更に便秘がちであれば最悪です。これらを大腸が再吸収し血液によって全身に運ばれ細胞で炎症を起こし病気の原因となります。これは肌に対しても同じで肌荒れ、ニキビ、シミ、くすみなどの肌のトラブルが結果的に起きやすくなります。

一方善玉菌は、食物繊維を餌にします。食物繊維は小腸では吸収されず、大腸で善玉菌が分解し発酵を起こします。この時、酪酸、乳酸、酢酸などの有機酸を生成します。有機酸は大腸内を弱酸性に保つ役割をします。弱酸性の環境は善玉菌が好み、弱アルカリ性の環境を悪玉菌が好む事から大腸内の環境を弱酸性に保つ事が善玉菌を増やし、悪玉菌を減らし良好なな腸内環境にするのです。

つまり腸内環を良好に保つのに最も効果が有るのは食物繊維の摂取なのです。更に善玉菌を増やすにはビフィズス菌の餌になるオリゴ糖の摂取や、胃酸や胆汁酸等の酸にも強い植物性乳酸菌のぬか漬けや味噌、醤油、酢などの発酵食品を摂りましょう。自分の腸内環境が弱酸性で善玉菌が多い良好な環境になると便が黄色い色になります。一度自分の便を確認して見ましょう。一般的に理想的なのは善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%がバランスが取れていると言われています。