ガンやウイルスとは、特殊部隊で戦う。
顆粒球は、細菌に対してはとても強力な部隊だが、ウイルスのように小さな敵に対しては、あまり小回りが利かない。また、体内で密かに発生するガン細胞などを見つけ出すデリカシーも持ち合わせていない。そこで登場するのが、リンパ球系の部隊です。
リンパ球系の部隊はウイルスやガン細胞など、顆粒球では対応できない敵に対抗するために作られた「特殊部隊」といえるでしょう。
リンパ球系部隊の司令部となるのが、「ヘルパーT細胞」と呼ばれるリンパ球です。この司令部のもとに、自ら敵に切り込む「キラーT細胞」、兵士(抗体)を作りだす「B細胞」という二つの実戦部隊が組織されています。
さらに、司令部の指揮下には入らず、自らの判断で敵を見つけ出しては抹殺する「NK細胞」(ナチュラルキラー細胞)という特殊部隊も存在します。
リンパ球系の特殊部隊は、お互いに連携し合いながら、顆粒球が対処できない敵を片付けていきます。