認知症予防食(ブレインフーズ)

認知症の原因

①アルツハイマー(βアミロイド沈着) 60%
②レビー小体 20%
③脳血管性 20%

認知症予防の食事を心がけよう!
若い脳を保つための食事のポイントは「減塩」「抗酸化」「コレステロール」です。

さらに、2015年1月厚生労働省により、2025年の認知症患者は、現状の約1.5倍となる700万人を超えるとの推計が発表されました。これにMCI患者数を加えると、約1,300万人となり、65歳以上の3人に1人が認知症患者とその予備軍といえることになりそうです。

発症に食習慣が深く関係
疫学調査の結果、認知症の発症に食習慣が深く関係していることが明らかになりました。

ブレインフーズ(脳活性食品)ベスト5

カレー + 中鎖脂肪酸
インドの人はアルツハイマー型認知症の発症率が他の国より少ないとされています。その数なんと、米国の4分の1といわれているのです。
この原因はどこにあるのかと言えば、カレーのスパイス、ウコンに含まれる成分のクルクミンがアルツハイマー病予防に効果を発揮しているからです。
『100歳までボケない101の方法』の著者で、順天堂大学大学院教授の白澤卓二氏は「カレーの中の成分、ウコンに含まれるクルクミンの認知症予防効果はかなり高いと言われています。マウスでの研究結果だけでなく、インド人の認知症発症率がアメリカ人の4分の1というデータもあります」と自著に書いています。
また、「スーパーなどで売られているカレー粉やルーを調べると、インド料理屋のカレーよりはウコンの含有量が低いのです。そこで、市販のカレー粉やルーでカレーを作るときには、ウコンの黄色い粉を別に買って混ぜてほしいのです」と補足説明もしています。
カレーを作るときだけではなく、ウコンをサラダやスープにかけてみるなど、普段の料理にもウコンを取り入れるようにすると、認知症予防に大きな期待が持てるでしょう。

青魚
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサぺンタエン酸)には、これらの病気を予防・改善するはたらきがあるといいます。

EPAで血液をサラサラにして血栓予防!
EPA(エイコサぺンタエン酸)には血液を固まりにくくする作用があるといわれています。
血液が血管で固まったものを血栓といいます。血栓があるために血管が詰まってしまうと、血液がうまく流れなくなります。また、脳に血栓ができれば脳血栓や脳卒中などを引き起こす可能性があります。同様に、心臓の筋肉に酸素や栄養を与える動脈の一部が硬くなったり、血栓によって狭くなったりふさがったりすると心筋梗塞を起こしやすくなってしまいます。
これらの原因となる血栓を防ぐ効果がEPA(エイコサぺンタエン酸)にはあるのです。

気になるコレステロール値を下げてくれるDHA
コレステロールと聞くと悪いものだと思う人も多いでしょう。しかし、必ずしも悪いものとは限りません。コレステロールには善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)と呼ばれるものがあり、この二つのバランスが崩れ、悪玉コレステロールが増えすぎると血管壁にコレステロールがたまって動脈硬化が進む原因となるのです。DHA(ドコサヘキサエン酸)には、この悪玉コレステロールを減らす作用があります。また、皮下脂肪の主成分である中性脂肪を減らす働きもあります。
DHAで頭がよくなる?!
実は、DHA(ドコサヘキサエン酸)は脳に大きな影響を与えるといわれています。脳細胞にはニューロンという突起した神経細胞があり、このニューロンから伸びた突起と他の神経細胞が結合している部分をシナプスといいます。このシナプスには電話局や放送局のような働きがあり、ここでさまざまな情報の伝達が行われています。DHA(ドコサヘキサエン酸)はこのシナプスにも入ることができ、シナプスの情報処理能力の良し悪しに関係しているといわれています。つまり、DHA(ドコサヘキサエン酸)が多いほど、シナプス膜を柔らかくすることができ、情報伝達もスムーズに行くと考えられているのです。

「魚をたくさん食べると頭がよくなる」のはあながちうそではなさそうですね。

オリーブオイル
オリーブオイルに含まれるオレイン酸が認知症の人の脳内に蓄積される物質「アミロイドβ」の量を減らすと言われています。
オリーブオイルは新鮮なサラダにかければ、抗酸化物質も含まれた健康食になります。炒め物や揚げ物を作る際には、ぜひオリーブオイルを使ってみてください。ただ、脂質は私たちの体にとって非常に大事なものですが、摂りすぎはあまりよくありません。
調理で使う油の場合、1日おおよそ大さじ2杯程度にしておきましょう。
ニューヨークに住む1984人を対象に、健康と食事の関係を聞いた調査があります。その結果によると、「最も地中海料理に近い食事を摂っている人」は、「最も地中海料理とかけ離れた食事を摂っている人」に比べ、アルツハイマー病の発症リスクが68%も低かった、との報告があります。野菜・果物など抗酸化作用を持つ食品と不飽和脂肪酸のオリーブオイルを中心としたバランスのとれた食事がアルツハイマー病の予防に良いのでしょう。確かに地中海料理で使われている食品群は、オリーブオイルを除けば、日本食とよく似ています。であれば、日本食中心の食事を続ければ、認知症を予防できる可能性があるかもしれません。

米糠「フェルラ酸」の特徴
フェルラ酸は、植物の細胞壁に多く含まれている有機化合物。ポリフェノールの一種でもあり、抗酸化力が非常に強いのが特徴です。
医学的に注目されるようになったのは、酸化によってできてしまったガン細胞の活動を抑制する働きがあることが分かってから。脳の神経細胞の酸化も防ぐとして認知症への効果が話題になりました。さらに、フェルラ酸は、神経伝達物質アセチルコリンの働きを助けて脳内活動を活発化することもわかりました。
このため、認知症、中でもアルツハイマー型に効果が高いとして、アセチルコリンの原料となるレシチンと併せて、このフェルラ酸を積極的に摂取することを勧めるクリニックが増えています。

大豆製品(レシチン)
大豆食品には記憶力を強化する「レシチン」という成分が入っています。
これは目や耳から入ってきた情報を、スムーズに伝達するために必要な「脳内神経伝達物質」を生み出すものです。レシチンをたくさん摂取すれば、脳の中で情報の伝達がスムーズになり、脳の全体的な機能が向上すると言われています。
私たち日本人にとって大豆製品といえば、まずみそやしょうゆが思い浮かぶと思います。どちらも毎日の食卓に欠かせないものです。和食のレパートリーを増やせば自然とこれらの食材も増えていきます。一日一食、特に一日のエネルギーを補給するために必要な朝食に、大豆製品の食事メニューを取り入れてみてください。
認知症予防に注目度No.1成分「レシチン」の特徴
レシチンは、人体の細胞膜に多く含まれている物質で、リン脂質を含む脂質成分の総称です。レシチンは細胞膜を構成する成分ですから、細胞の中と外とをつなぐ浸透作用や水と油を混ぜる乳化作用など、特殊な機能を持っています。この作用によって栄養分が細胞にいきわたり、不要なものを細胞外へと排出することができます。ですから、レシチンが不足すると、新しい細胞が作れなくなったり、栄養が不足したりして、細胞が老化し、身体の機能が低下します。
脳の神経細胞では、レシチンがさらに重要な役割を果たしています。低分子に分解されたレシチンは、血管脳関門を通過し、脳の細胞膜で活発に活動し脳細胞を強化します。また、神経伝達物質であるアセチルコリンに変化して脳の活動を正常化します。認知症の予防や改善に高い効果を発揮するのは、このためです。