●美肌と免疫力
私たちの肌は、何かで防御しているわけではなく全く完全無防備な状態で外気と直接接触している臓器の1つです。空気中にいる多くの細菌や、有毒な化学物質、タバコの煙や車の排気ガス、そして紫外線から害虫に至るまで、数多くの危害を加える可能性のあるものと接触しています。
実は肌にも免疫力を支える細胞が存在します。それは、表皮の有棘層に存在する「ランゲルハンス細胞」がその役目を果たしています。「ランゲルハンス細胞は」外部からの攻撃や刺激があった場合、素早い反応を示し私たちの防衛部隊である白血球にサインを出します。そして大切な体全体を守るために第一防衛線で戦うことになっています。
《私たちの体は凄い!》
●肌も広い意味での免疫の仕事をしている
広い意味では、唾液、胃酸、小腸消化液、排便、生殖器粘液と同じように皮膚も一次的免疫をつかさどっています。皮膚は私たちの体の全身を覆い、外部からのカビや雑菌などの侵入を保護しています。そしてそのため、皮膚には常在菌が存在し、常に皮膚を弱酸性の状態にコントロールして敵の侵入を防いでいます。さらに表皮はたった0.2ミリの薄い膜にもかかわらず4層になっていて異なる仕事を分担し、上に書いたように有棘層では強力な免疫機能が備わっているのです。そして、表皮全体が綿密で複雑なメカニズムにより強力なバリア機能を持っているのです。
●美肌のために食物で免疫力アップ
もちろん、食べ物で免疫力を上げることができます。なぜなら、私たちの体はすべて食べ物でできているからです。体の免疫力が低下すれば、病気になります。肌の免疫力が低下すれば、肌荒れや肌の老化につながります。肌も体の一部ですから、深くお互いに関連しています。リンパ球の活性化にはどんな食べ物が良いのか?また、肌も新しい細胞がバランスよく生まれ、皮膚のバリア機能を完璧にするにはどのような食べ物が良いのでしょうか?・・大変間興味のあるところですね!
●デザイナーフーズ
実は、日本よりもひと足早く、ガン死亡者の増加が深刻化していたアメリカでは、食べ物と健康の研究が進んでおり、1990年アメリカの国立がん研究所でデザイナーフーズ計画が発表されました。この計画では、長年の疫学的研究データに基づいたガン予防に効果のある植物性食品(主に野菜や果物などの約40種類)をピラミッドの表にまとめています。これらの食べ物が「デザイナーフーズ」と言われています。
その中で発表されているトップゾーンの食品を見てみると・・
ニンニク、キャベツ、にんじん、大豆、生姜、セロリ、です。
《NO.1・・ニンニク。NO.2・・キャベツの理由は?》
★NO.1 にんにく(ユリ科の植物)
にんにくは、アメリカ国立がん研究所作成の「デザイナーフーズ・ピラミッド」で最上位に位置付けられているほど優秀な野菜です。にんにくの独特のにおいの元は硫化アリルで、病気や老化を招く活性酸素を抑制する強力な抗酸化作用があります。にんにくを切ったり、すりおろすとアリチアミンに変化し、ガンを予防します。また、にんにくに含まれるミネラルのセレンは、ガンの原因のひとつでもある過酸化脂質を分解する酵素になります。
★NO.2 キャベツ(アブラナ科の植物)
にんにくに次ぐ、ガン予防効果があるといわれているキャベツには、イソチオシアネート(強いがん抑制効果)とペルオキシダーゼ(発がん物質を抑制)という酵素やスルフォルファンやビタミンC、ビタミンUが豊富に含まれています。肺がんや膀胱がんの予防に有効といわれています。また、胃潰瘍を予防することで有名です。日本では小松菜(アブラナ科の植物)が以上の機能性成分をキャベツよりも多く含んでいます。
●これを読んでいただいた方!あなたの健康と免疫力と美肌のため、しっかり免疫力を上げてくれる食べ物をチョイスしましょう。毎日の積み重ねが大きなパワーになります・・。