●歳をとると骨は縮む?
歳をとると骨が縮むと思われがちだが、決してそんなことはありません。
ただ身長は縮むので、骨が縮んだと誤解している人が多いようです。身長が縮むのは加齢とともに椎間板の水分が失われて椎間板が狭くなり、脊椎が短縮するために起こるものです。
ただ、骨粗しょう症にかかっている人は、多くは気づかないうちに、脊椎が圧迫骨折を起こし背中が丸くなり、身長がいっそう低下する場合があります。身長がかなり低くなったと感じたり、他人から指摘された人は、早めに骨粗しょう症の検査を受けた方が良いと思います。
●子供を産むと虫歯になりやすい?
子供産んだからといって、歯が弱くなり虫歯になりやすくなる、とは言えません。
妊娠中、出産後の栄養状態が良ければ何の問題もないはずです。妊娠中から出産、授乳期にかけて、女性の体は骨代謝を盛んに行い、カルシウムを赤ちゃんに供給しています。
このため、この時期には、カルシウムの1日の摂取目安量の600から700ミリグラムを目指して摂ることが勧められています。
●女性ホルモンは骨が弱くなるのを防ぐ?
骨代謝がスムーズに行われるためには、骨に働きかけるホルモンが正常なバランスで働くことが必要になってきます。女性ホルモンのエストロゲンは、骨を溶かす副甲状腺ホルモンの働きを抑制し、それを防ぐカルシトニンの働きを促進しています。つまり、女性ホルモンは骨から過剰にカルシウムが失われるのを防いでいるのです。
●骨は太さで強さが決まる?
骨は見た目の太さで強度が決まるわけではありません。
あくまでもその質、骨密度等で丈夫かそうでないかが決まるわけです。同じ骨の質で比べれば、太い方が丈夫と言えますが、骨粗しょう症のように骨の中がスカスカだと、いくら太くても骨はもろい状態になっており、少しの衝撃で簡単に骨折してしまうことになります。
●体が固い人は骨も硬い?
体の柔軟性と骨の硬さには何の関係もありません。
体の柔らかさは筋肉や靭帯の問題で、筋肉や靭帯も、動かさなければ徐々に弾力性を失って行きます。ストレッチ運動を毎日行えば、ある程度は体の柔軟性を取り戻すことができます。
●捻挫よりも骨折の方が治りやすい?
骨折の方が早く治ると言うのは、単なる俗説に過ぎない。
実は関節付近の骨折では、捻挫を併発していることが多くあります。その場合、ドクターはより症状の重い骨折しか患者に伝えないものです。もちろん、骨折が治るまでには捻挫も治っていますが・・。