●骨折すると骨は以前より丈夫になる?
折れたら骨は丈夫になると思っている人が多いようです。
そんな事はありません。骨が治るとは、単に骨が元に戻ると考えた方が良いです。
●歳をとると疲労骨折が起こりやすい?
疲労骨折は、繰り返しのストレスが骨にかかった結果起こるもので、年齢とは関係ありません。
骨は常に生まれ変わっていて、成長期に完成した骨格は変わらなくても、一生その骨を抱えて生きるわけではありません。骨自体は代謝を続けており、生活習慣や栄養素のバランス等で弱くもなるし、強くもなる。
●ダイエットをすると骨も痩せる?
見た目で言うならば骨は痩せません。
例えば、足を細くしようとしても、骨以上に痩せる事はできないでしょう。しかし、骨の中はスカスカスッになる恐れはあります。無理なダイエットを行うと、コラーゲンやカルシウムなど、必要な栄養素が不足してホルモンバランスを崩し、将来の骨粗しょう症リスクを高めることになります。
●カルシウムは食事で充分取れている?
カルシウムは全く不足しています。取れていません!
カルシウムは、人間が体の中で作ることができないので、食事から取り、使った分を補い、骨に蓄えることが、どうしても必要になります。でも、現実に不足になっている事は明らかで、カルシウムを多く含んでいる食品をしっかりとるようにしましょう
●カルシウムを摂りすぎると動脈硬化になる?
カルシウムをたくさん取ったからといって動脈硬化になる事はありません。
逆にカルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが破骨細胞を活性化し、骨からカルシウムを溶かし出し、血液へと大量に送られてることになります。その時、血中カルシウムが過剰になると、動脈の血管壁に沈着して石灰化を起こすことが起こります。カルシウムによる動脈硬化を心配するなら、むしろ不足する方に注意が必要です。
●コーヒーを飲みすぎるとカルシウムが減る?
コーヒーに限らず、カフェインを多く含むものは、利尿作用があり、カルシウムの尿への排出を促進します。実際、1日に3杯以上コーヒーを飲む人は骨が弱いと言う調査結果もあります。しかしコーヒーだけが原因では無いかもしれず、はっきりとした事はまだわかっていません。
●牛乳を飲めば骨は強くなる?
確かに牛乳はカルシウムを多く含む食品です。しかし、丈夫な骨を作るにはカルシウムだけでは不十分なのです。海外の酪農王国と言われる地方で骨粗しょう症が多いのも、乳製品からカルシウムを多くとっていても骨を強くするとは言えません。
●納豆は骨の減少を抑える?
これも実証されていません。
しかし、納豆はカルシウムのほか、イソフラボン、ビタミンK、タンパク質など、骨の形成に必要な栄養素を豊富に含む健康食品である事は間違いありません。できれば毎日の食卓に納豆をぜひ1品加えたいものですね。