●ご飯は太る。粉ものは太る。
ということは皆さんがよくご存知のことと思います。ダイエットに気をつけている人たちの多くが、ご飯を敬遠している状況にあります。考え方としては全く間違いでは無いですが、糖質を一度に食べると言う事は脂肪を作るということとイコールなのです。
●私たちの体は糖質を蓄えられない
私たちの体は水分が約60%程度、そして脂肪が15%から25%程度、そしてタンパク質も20%から25%程度、さらにミネラルは数%程度、で構成されていますが、糖質の存在はごく微量です。筋肉に200グラム程度(筋肉を動かすときのエネルギーとして使う)そして肝臓に100グラム程度、と血液などに少量存在します。全体のパーセンテージで言うと1%以下なのです。
●肝臓のグリコーゲンタンク
私たちの肝臓には100グラム程度糖質を備蓄するグリコーゲンタンクが存在します。これはほとんどが血液中のブドウ糖の恒常性のために使用されています。ほとんど多くが、私たちの脳は100%ブドウ糖で動いているので、ある一定のブドウ糖が血液中に存在することが不可欠なので、血糖値が下がりすぎないようにコントロールしているのです。
●グリコーゲンタンクからあふれる糖質
糖質を過剰に一度に摂取すると、このグリコーゲンタンクが100グラムしか貯めることができないので、一気に溢れる事態が起こります。溢れたブドウ糖は脂肪に変わって備蓄するシステムになっています。ですからブドウ糖は大量にいちどに体に入ってくることを避けなければなりません。
〈おにぎり2個で80g程度〉
●脳はブドウ糖を毎時間5グラム消費する
私たちの脳は毎時間5グラムから6グラム程度のブドウ糖を必要としています。ですからブドウ糖を完全にシャットアウトしてしまうと、(グリコーゲンタンクの中のグリコーゲンが20%を切ると)一時的に筋肉を分解し肝臓でブドウ糖を製造する(糖新生)を起こすことになり多くの筋肉を失う可能性があります。ブドウ糖の摂取は時間単位と言うような食事はできないので、毎食必要な分だけのブドウ糖を摂取するような食事をするのが最適です。
●カロリーのコントロールは三日間の合計
私たちが太る・または痩せる・原因の最も大きな柱は、カロリーコントロールにあります。「摂取カロリー」が「消費カロリー」より過剰になれば太る。ことになりますし、その逆になれば痩せることになるのです。でもこのカロリーは今日食べ過ぎたとしても翌日調整することが可能なのです。三日間の合計で計算しても間に合います。
●糖質は一緒に気をつける
糖質は100グラム程度のグリコーゲンタンクが溢れてしまう事に気をつけなければなりません。と言う事は1食・食べるときに過剰な糖質を取らない事に気をつけましょう。例えば下のような食事は脂肪を作ると言うことです。
1・焼きそばとお好み焼き
1・ラーメンと餃子
1・うどんとご飯
1・ライドポテトにハンバーガーそしてコーラ
1・たこ焼きと菓子パン
糖質+糖質=肥満一直線!と考えてください。日本人が大好きな糖質!
●エネルギー比率糖質60%?これで良いの?
国が栄養学の中でエネルギー比率は糖質60%としていますが、現在の生活環境や日本人の活動強度から考えて糖質から60%のエネルギーを得ると言うのはちょっと多いと考えます。それで私たち日本肥満予防健康協会では糖質の摂取に関して基準値を作っています。糖質のエネルギー比率40%程度が適切ではないかと考えます。
日本肥満予防健康協会は糖質制限ダイエットには反対をしていますが、現在の生活環境や食環境を見ると糖質の摂取が多すぎるので、少しコントロールが必要です。