●単なる物忘れ
歳をとると、物忘れをしたり、同じ話を何度もしたりするようになる自分に気づくことがあります。「人の名前が思い出せない」「どこかにしまい忘れた」「何を探しに来たか忘れた」など、一時的な「物忘れ」「度忘れ」は、初老期(40〜50代)に特徴的な「生理的な老化」と言われます。いわゆる「認知症」の症状の「記憶障害」とは違います。
●物忘れはなぜ起こる
物忘れする理由の多くは、注意力の低下によるもので、記憶しようと意識しなかったから覚えられなかっただけです。若い頃は、脳の注意力・集中力は高く、いちいち意識しなくとも簡単に覚えられますが、歳をとる事により注意力・集中力は低下し、以前なら簡単に覚えていたことが、覚えられなくなってしまうのです。
●記憶力の老化は20代後半から起こる
一般的に記憶力は10代後半から20代後半にかけてにピークが来ます。言い換えれば、それ以降は老化の一途をたどっていくと言うわけです。
このような記憶力の低下は単なる物忘れで、誰にでも起こる正常な脳の働きなのです。
●認知症の物忘れは・・
これに対して認知症による物忘れは、経験したことをそっくり丸ごと忘れてしまう、ようなことをいいます。例えば、電話の伝言の内容を忘れるだけではなく、電話があったこと自体を忘れたり、食べ物を忘れるのではなく、食事をしたこと自体を忘れて「ご飯はまだ?」などと言うのは、明らかに認知症による記憶障害と言えるでしょう。
●認知症予防の10のプラン
1、魚をたくさん食べよう(特に青背の魚が良い)
2、野菜をたくさん食べよう(特に緑黄色野菜が良い)
3、塩、砂糖、などを控えめ、薄味に慣れる(食事は頭や目で楽しみながら)
4、満腹より腹八分目(頭がすっきりお腹スッキリ)
5、お茶の時間を大切に(水分補給にコミニケーションで一石二鳥)
6、運動と昼寝を日課に(散歩、買い物、毎日ルートを変えて)
7、新しいことに挑戦(マンネリと怠慢はボケの温床)
8、酒は適量、タバコは禁煙(ボケ防止の初めの一歩)
9、自分に適したストレス解消法を会得する(自分で探そう)
10、健康診断や人間ドックを定期的に受診する
●認知症には大きく分けて3種類ある
1・アルツハイマー型認知症(50%)
2・脳血管疾患による認知症(15%)
3・レヴィー小体型認知症(20%)
4・その他