●脳の成長
脳の成長を大きさで測ると、5歳から6歳で容量的には大人のそれと大差がないまでに成長する。そして15歳から16歳で成長はほぼ止まる。
●脳のネットワーク
脳の神経細胞は複雑に絡み合い、いわば情報伝達のネットワークを構成し、それによって本来の脳の働きがなされている。脳の神経細胞は1500億個、そこからそれぞれ1000本のシナプスが伸び、合計60兆通りの組み合わせとなる。誰1人同じ人間がいないのはこのためなのです。
●ネットワークが重要
脳の神経細胞の数が減少しても、ネットワークとしての機能が働いていれば、脳は正常に働く。「記憶力」の最も活発なのは20歳前後ではあるが、「総合的な判断力」となると70歳頃がピーク。そういうことを皆が驚くが、政治家の中でも隠然たる実力者と呼ばれるような人は大体そのぐらいの年齢ですよ。
●脳は細胞の数だけではない
このことは脳の働きは細胞の数ではなく、ネットワークとしての機能の広がりも重要だということを示している。
●新しい事に常に挑戦
脳の神経が日々猛烈な数で減少しているからといって、脳の働きが衰えると悲観的になるよりも、積極的に新しいことにチャレンジすることによって脳に刺激を与え、海馬細胞を増やし、ネットワークを広げることが脳の活性化につながります。痴呆を防ぐことにもなるのです。
●人社会での長老の役割
人間の社会では、長老は団体の中でも非常に重要視されてきた歴史があります。それは長老になっても総合的な判断と言う意味からは、若者よりも経験豊富な長老の方が判断力が高いと考えられてきたからでしょう。現在では老人がそういう意味からでは、置き去りになっているような気がします。