●女性は6から7年長生き
日本人の平均寿命から見ると、女性は男性よりも6年から7年長生きであることがわかります。これは日本人だけではなく人類全てが、平均的に女性が長生きなのです。また、多くの哺乳類にとっても同じ傾向が見られ、メスの方がオスよりも長生きするようです。ラットやマウスの例を見るとメスの方がオスよりも15%長生きします。(ちなみに人間は約7%)この不思議と思われる男女の寿命の差について、現代科学は答えを出しています。
●マウスの実験結果
オスのミトコンドリアDNAとメスのミトコンドリアDNAを調べてみると、オスの方がメスよりも4倍もヒドロキシラジカルによって酸化されていることがわかりました。また、雄の細胞の中には過酸化水素やヒドロキシラジカルがメスの2倍存在し、また、これらの活性酸素を還元する酵素のSOD
(スーパーオキシドジスムターゼ)とグルタチオンペルオキシダーゼは、メスの方がオスよりも2倍多いことがわかりました。
●男性の体は酸化されやすい
女性の方が男性よりもなぜ長生き?と言う、永遠の不思議に1つの答えを出しています。それは男性の方が酸素の害を受け易く、酸化されやすいと言うことです。
●アスリート短命の原因
少し以前の話ですが、アメリカのオリンピック委員会の重鎮たちがあるデータを見て愕然としていました。そのデータは過去の金メダリストたちが短命であると言うデータでした。オリンピックの金メダリストともなると過度の練習により、大量の酸素を摂取し、その結果活性酸素の害を受けることが想像されます。いずれにせよ女性が男性よりも長生きと言うのは、活性酸素も1つの原因であることは間違いないようです。
●活性酸素が老化の原因
この活性酸素が長期間にわたり私たちの体を酸化し続けることにより、ミトコンドリア自体が効率よく働かなくなり、活性酸素を多く発生させてしまうことでさらに私たちの体が老化します。このように考えると私たちの老化と活性酸素とは非常に大きな関係があり、老化には活性酸素によって起こっていると言っても過言ではありません。