カルシウムは、成人男性で850mg～900mg、成人女性で650～700mgの摂取が推奨されています。しかし実は、ほとんどの人がカルシウム不足と言われているのです！現在日本人の摂取状況を見てみると、推奨量の約20%程度毎日不足状態になっています。
●カルシウム取りすぎも問題
今日本人に一番足りない栄養素と言う観点に立てば、多く取った方が良いと言えなくもないですよね。カルシウムを多くとったからといって、全て骨に蓄えられるわけではありません。体に必要以上な分は、尿から排泄されてしまうからです。
●カルシウムは吸収しにくい
実はカルシウムは、非常に吸収されにくいミネラルの1つです。カルシウムを効率よく吸収するためには、その吸収を助けるビタミンDを一緒に取らなければなりません。厚生労働省では、カルシウムの1日の推奨量を示していますが、一応上限を定めています。それが1日2300ミリグラムです。あまりにも過剰に取る事はやはり避けた方が良いと言う事ですね。
●コーヒーもカルシウムを排泄する
コーヒーに限らず、カフェインを多く含む食べ物は、利尿作用があり、カルシウムの尿への排出を促進します。実際、1日に3杯以上コーヒーを飲む人は骨が弱いと言う調査結果もあります。しかし、コーヒーだけが原因ではないかもしれません。はっきりした事は分かっていないと言う状況です。コーヒーにはストレスを和らげリラックス効果もあり、一概に悪い飲み物とは言えないようです。最近の論文を見ると1日コーヒーを4杯ぐらい飲む人が健康的であると言う報告もあります。
●牛乳をたくさん飲めば骨は強くなる？
確かに牛乳はカルシウムを多く含む食品です。しかし丈夫な骨を作るにはカルシウムだけでは不十分なのですビタミンDやリン、マグネシウム、コラーゲンなどもバランスよく取らなければ意味がありません。日本人には牛乳が苦手な人も多いようです。その人たちは骨が強くないかと言えば、すべてそうでは無いようです。繰り返していますが、すべての栄養素をバランスよくとることが1番肝要かと思われます。
●納豆は骨の量を減少させない ？
これもあまり実証されていない俗説です。しかし、納豆はカルシウムのほか、イソフラボン、ビタミン系、タンパク質など、骨の形成に必要な栄養素を豊富に含んでいる健康食品であることは間違いありません。できれば毎日の食事に納豆をぜひ1品加えたいものですね