●そんな筋肉は無い
私達の人間の骨格筋には、赤い筋肉《赤筋》と白い筋肉《白筋》が有る。と聞いた事が有るかと思います。しかし、そんな筋肉は有りません。私達の骨格筋を構成している筋繊維の中に赤筋繊維と白筋繊維が有ると言う事です。ヒトのからだには約400種類の骨格筋があり、骨格筋は筋線維とよばれる直径約20-100μmの非常に細い細胞の集合からできています。通常で有れば約半分ずつぐらいと考えて良いでしょう。その人の筋肉の使用条件や年齢など個人差で少しは変わります。
●2種類の骨格筋
と言う事は私たちの骨格筋の中には2種類の骨格筋のタイプがあるのです。それは骨格筋自体が異なると言うのではなく骨格筋に存在する筋繊維の性質が違うと言うことです。
《別名》
●赤筋・遅筋・マグロ筋
有酸素運動などで酸素を取り入れて血液中のグリコーゲンや脂肪を材料としてエネルギーの元を作り出します。そして最終的にはCO2とH2Oを排出することになります。
●白筋・速筋・ヒラメ筋
無酸素運動の時に使用する筋繊維で筋肉細胞内のグリコーゲンをブドウ糖に分解しさらにこれをピルビン酸に変化させることによって、酸素を使用することなくATPを製造する回路のことをいいます。
●色の違いは?
赤筋と白筋は文字通り赤い筋線維と白い筋線維を指し、見かけ上の色の違いから筋線維を分類しています。この色の違いは、ミオグロビンという色素タンパクの量の違いによります。
●遅筋・速筋
赤筋と白筋は、収縮速度の違いからそれぞれ遅筋と速筋として分類される場合もあります。骨格筋は筋線維が収縮することで力を発揮します。
収縮速度の遅い遅筋は、長い間収縮し続けることができ、主に長時間の持続的な運動に適しています。
収縮速度の速い速筋は、素早く大きな力を発揮することができ、瞬発的な運動を行うときに活躍します。
●マグロ筋・ヒラメ筋
魚において遠方を長時間かけて周遊するマグロやカツオなどの遠海魚は赤身が多く、近海の海に生息するタイやヒラメは、素早く力強い動きをするため、白身であることにも例えられます。
●現代人は白筋が眠っている。
特に現在人は力仕事をすることから、遠く離れたライフスタイルで生活をしています。そのことから、骨格筋を酷使しながら生活をしていた、昔とは大きく違った生活環境に生きています。このことから白筋がほとんど使われることのない状況を生み出していると言うことです。悲しいことですが、こういう状況で筋肉は育つ事はありません。多くの重要なホルモン分泌も低レベル状態と言えるでしょう。。