私達の皮膚の70%がコラーゲンで出来ています。皮膚の真皮で繊維芽細胞が製造をし、このコラーゲンが3本集まり、縄をなうようにお互いに巻きついて、らせん構造を形成し3重らせん構造で主に真皮に存在し、肌の張りを保っています。しかし、年齢と共に製造能力も落ち、紫外線などにより破壊される事で真皮でのコラーゲン体積が減少し、シワ、タルミといった肌の老化の原因となるのです。
コラーゲンを多く含んでいるフカヒレや豚足を食べた後お肌の状態が良くなった体験をした人も多いと思います。この様に実際に経口摂取した人による感想は「確かに効果を感じる」というものが多く、証明されてはいないものの、美容のための成分として長く愛されてきました。
◎コラーゲンを食べてもコラーゲンになら無いーーが常識であった。
そもそもコラーゲンを摂取しても、体内でアミノ酸に分解されるので、そのままの形で肌内部に定着するわけでは無いと考えられていました。
★2009年京都府立大学などの佐藤教授らの研究チームによって、コラーゲンの効能としてその機能の一部が解明されたのです。
コラーゲンを摂取すると、消化管内で分解されますが、すべてがアミノ酸に
まで分解されるわけでは無く、かなりの部分は小さなペプチドの形で体内にとりこまれ、そしてヒドロキシプロリンペプチドの血中濃度を上昇させます。ペプチドはそのままコラーゲンになるという事ではなく、皮膚の繊維芽細胞という、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を行う細胞を活性化させるという事がわかったのです
コラーゲンの合成には大量のプロリンが必要で、理論的には他のアミノ酸から合成できるのですが、コラーゲンほどたくさんプロリンを含んでいるタンパク質は他にあまりあ
りません。ですから、コラーゲンを摂取することは、コラーゲンの材料供給としても意味があると思われます。………化粧品会社、製薬会社、食品会社などが相次いでコラーゲンドリンクを発売する事になり、この論文が内外美容に大きな影響を与えたと言えます。
コラーゲンのアミノ酸組成はグリシンが約1/3を占め、プロリン及びヒドロキシプロリンが21%、アラニンが11%とかなり偏った組成になっています。
また豚皮コラーゲンペプチドよりも、魚鱗コラーゲンペプチドのほうが、又通常食品よりも加工された低分子コラーゲンの方が効果が高いという事がわかりました。