亜麻の実は、亜麻科の植物の種子で、亜麻仁(アマニ)、英語ではフラックスシードと呼ばれています。地中海地方原産の自生植物で、人類が初めて栽培した植物の一つ。
古くは、石器時代にスイスの湖畔に棲んでいた古代人が、その繊維分と種子を利用していたとの記録が残っています。
亜麻仁油には美肌と結びつく作用・効果が多数備わっています。油を敬遠する女性も多いでしょうが、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
良質の脂肪酸が豊富に含まれていますが、酸化が早いのが難点。遮光瓶のものを選ぶ、開封後は早く使い切るなど気を配ってください。
●α-リノレン酸
亜麻の実に含まれる脂肪酸の半分以上はα-リノレン酸で、DHA
、EPAと同様に体内で生成できない大切な必須脂肪酸です。
約60%を占めるオメガ3系の必須脂肪酸であるα-リノレン酸は、LDL(悪玉)コレステロールを下げ、HDL(善玉)コレステロールを上げ、中性脂肪を下げる効果が有ります。血液サラサラ効果で注目を浴びていますが、不足しがちな脂肪酸になっています。飽和脂肪酸やリノール酸が過剰な食生活が原因の一つとなっている生活習慣病の予防には、脂肪酸をバランス良く摂取することが大切になります。
また、アトピー性皮膚炎やアレルギーへの効果も報告があります。細胞膜の材料となり細胞膜をみずみずしくすることで、美肌づくりにも貢献します。
●リグナン
抗酸化成分として知られているポリフェノールの一種。抗酸化力に加え、炎症反応を軽減する働きがあります。また、腸内細菌により女性ホルモンのエストロゲン(綺麗ホルモン)と同様の働きをもつ成分に変わり、女性らしさ、そして美肌をもたらす効果が期待できます。
●食物繊維
現在の食生活において、不足傾向にある食物繊維。食物繊維は腸内の有益なバクテリアの成長を促して便通をよくするとともに、コレステロールや過剰な糖分、脂質の吸収を抑え、消化の負担を軽くします。さらに体内の老廃物や毒素を排出、解毒するデトックスへの有効成分としても注目を集めています。