今日本人に必要な・・・

近年日本では、食生活を取り巻く社会環境の変化などに伴い食習慣の乱れが生じ、将来を担う子供たちの健康も心配されています。日本の伝統的な食文化が崩壊していく中、欧米を中心としたジャンクフードや加工食品の数々が私たちの食卓を飾るようになりました。そうしたものには栄養素が少なくてカロリーだけが高い「エンプティーカロリー食品」と呼ばれるものが多く、肥満の原因となっています。残念なことですがこのような食品が又、美味しい!

●日本を世界一の長寿国にした和食

医療技術の進歩、抗生物質の発見、乳幼児死亡率の低下によって、世界的に寿命が伸びてきました。その中でも、日本は1970年代半ばに世界一の長寿国になり、その後数十年間その座を守り続けていると言う偉業を達成しています。これには食生活が大きく貢献しています。日本人は昔から米、大豆、大豆食品、魚、海藻、根菜類などを食べる習慣があり、時代を経て卵、肉も取り入れるようになりました。取りすぎていた塩を減らすことで、健康な老人の数も世界一になったのです。

●今なぜ玄米なのか?

車やバス停で座りこんでいる若者がいますが、私たちには典型的なビタミンB1やマグネシウム不足に見えます。筋肉の緊張感を保つことができないのです。現在、日本人に必要とされるミネラルは13種類。玄米をとることでこの必要量がかなり補えると考えられます。現在日本人のほとんどの人が白米を食べている現実がありますが、できるだけ玄米ご飯を食べることで、ビタミン・ミネラル・食物繊維など多くの栄養素と、玄米に含まれているガンマアミノ酪酸やオリザノール・食物ステロール・フェルラ酸・トコトリエノールなどの機能性成分も摂取することができます。

●痩せすぎに要注意

最近、食生活の変化と病気の関係を誤解し、極端に食事制限する人が出てきました。気になるのは痩せすぎの若い女性が多いことです。若いうちに栄養豊富な食事をしっかり取り、体を鍛えておかないと、妊娠中の胎児に影響が出たり、加齢とともに膝腰に不調が現れたりします。実際最近生まれてくる乳児が、戦後の1946年から1947年に生まれた乳児と同じような低体重状態であることが多いのです。

●女性も美しく!

男性と同じくストレス社会で働く女性の数が増え、不規則な生活習慣や偏った食事などが原因で、肌荒れや便秘に悩む人も少なくありません。積極的に取りたいのが、便を柔らかくして有害物質の排泄を促進、腸内の善玉菌を増やす食物繊維です。食物繊維は栄養素の消化吸収を遅らせるので肥満を防ぎます。体重を落とす事は、若々しい皮膚を保つことにも大きく関係しています。また40代以降になると、閉経による女性ホルモン(エストロゲン)の減少が招く骨粗鬆症や更年期障害も心配です。若々しさを保つには、骨を丈夫にするカルシウムや、ホルモンバランスを正常に保つビタミンE・エストロゲンによく似た働きをするイソフラボン(大豆や大豆商品に含まれる)の摂取が鍵となります。

●これだけは守りたい生活五原則

1・動物性脂肪、砂糖、塩分を控える
2・野菜、豆類、穀類をしっかりとる
3・運動のある活動的な毎日を送る
4・タバコは吸わない、アルコールは控えめに
5・よく休息をとり、こまめにストレスを発散する