沖縄の長寿崩壊

●世界一の長寿地域

1995年沖縄は「世界一長寿地域」を宣言します。国も「ヘルシーアイランド構想」と言う構想を打ち上げ、長寿の島・沖縄を世界に売り出し、そして海外からの観光客を多く誘致しようと夢のプロジェクトを描いていました。南米エクアドルのビルカバンバの夢をもう一度!と言う構想でした。

●沖縄26ショック

長寿世界一地域であった沖縄が、2000年に入って雲行きが変わってきます。2000年沖縄県の男性の平均寿命が1位から4位に転落・・。そして翌年の2001年の調査結果はなんと男性の平均寿命が日本の26位に転落したのです・・。これにより1995年から検討されていたプロジェクトも崩壊せざるを得ない状況になりました。

●沖縄で何が起こったのか?

男性の平均寿命が急速に低下した原因は80歳以下の男性の寿命が急激に低下したことにありました。その当時でも80歳以上の男性は全国ナンバーワンの長寿を示していました。

●沖縄長寿崩壊の原因

・沖縄は本土より7年から8年早くアメリカよりファストフードが入り食の欧米化が進んだ。またアメリカの統治期間に伝統的な食文化の崩壊が見られた。

・沖縄には鉄道はないが、人口130万人に対して車が80万台走っていると言う現実。歩くことを忘れてしまっている。

・20代から30代の男性の喫煙率は全国ナンバーワン。

●健康長寿食と言われる沖縄伝統食文化

・長時間茹でこぼし脂肪分を適度に抜いた豚肉の消費量は本土の1.4倍
・島豆腐と言われる(カリウムマグネシウム亜鉛などのミネラルが非常に多い)の消費量は本土の約2倍
・昆布の消費量日本ナンバーワン
・ゴーヤ、よもぎ、へちまなど沖縄独特の抗酸化力が非常に強い野菜を毎日食べる
・本土と違って漬物がないことが原因かもしれないが塩分の摂取量が1日8.2グラムと非常に安定的(本土では10グラムを超えている)
・適度な飲酒で気質が陽気ストレスフリー