●男性より女性が問題
骨粗しょう症が男性より女性に多く見られるのは何故でしょうか。骨粗しょう症の原因の1つがカルシウム摂取量の不足です。骨のカルシウム量は、20歳から30歳ごろピークを迎えます。これを「最大骨量」と言います。平均で男性は1グラム/㎠、女性は0.7から0.8グラム/㎠ほど、つまり、女性は男性より2から3割のハンデを負っていることになります。これが第一の理由です。
●エストロゲンが影響
第二の理由は、女性ホルモンの減少による影響です。体の中では、数多くのホルモンが互いにバランスをとりながら働いています。その中の1つ「副甲状腺ホルモン」は、骨を溶かす(骨吸収)ように働きかけ、甲状腺から分泌される「カルシトニン」と言うホルモンは、逆にそれを抑える働きがあります。女性ホルモンである「エストロゲン」は、副甲状腺ホルモンの働きを抑制し、カルシトニンの働きを促進することで、骨代謝のバランスをとっているのです。
●閉経により急激に弱体化
しかし、閉経を迎えた女性は、このエストロゲンの分泌が急激に減ってしまいます。閉経前に比べると、驚くことにその分泌量は10分の1にまで減少すると言われています。つまり、これによって骨からカルシウムが急激に失われることになるのです。
●閉経により骨に影響
実際、閉経後の女性は、数年もすると20から30%も骨が弱くなると言われています。したがってその時期は特に骨粗しょう症を防ぐ対策を取る必要があると言われています。また婦人科系の疾患等で両方の卵巣を摘出している人は、同様に早めの予防が望まれます。
●骨粗しょう症を防ぐための3つのポイント
1・カルシウムを充分取る
2・ビタミンDをしっかりとる
3・運動する
これらの予防策は、高齢者でも続けて行うことで、かなり効果があります。ぜひ毎日の生活に取り入れてください。
●ダイエットの時はビタミンDをしっかり取りましょう
ビタミンDはカルシウムの吸収と運搬に必要な栄養素の1つです。そしてその他にもタンパク質の代謝に強く関わって筋肉を作る働きをしています。ですから特にダイエットの時のダイエット栄養学としてビタミンDをしっかり取ることを進めています。
●ビタミンDを多く含んでいる食品
ビタミンDは概ね魚類やキノコ類に多く含まれていると覚えておきましょう。