●骨も新陳代謝をしている
骨は体の成長とともに伸び、太くなります。大人になり、体の成長が止まったら骨の新陳代謝も止まると思うかもしれません。しかし、骨は体の他の部分と同様に生きており、常に新陳代謝を繰り返しているのです。
●骨分解と骨形成
骨には骨を作る「骨芽細胞」と、逆に骨を分解する「破骨細胞」があります。破骨細胞が古くなった骨を分解し(骨吸収)、骨芽細胞がコラーゲンを分解し、その上にカルシウムを定着させ骨を作る(骨形成)。この2つの細胞の働きで、骨は少しずつ新しいものと入れ替わり(骨代謝)、一定の強度を保つことができるのです。この骨代謝は盛んに行われ、骨は死ぬまで生まれかわり続けているのです。
●カルシウム不足で骨分解
また、生命を維持するには、血液中に一定のカルシウムが不可欠です。このため、血液中にカルシウムが不足すると、それに対応して副甲状腺ホルモンが分泌され、破骨細胞が活性化されて、骨のカルシウムを溶かし、カルシウムを補給するように働くのです。正常な状態では、常に血液中のカルシウム濃度がほぼ一定に保たれています。
●カルシウム不足致命的
問題となるのは、骨芽細胞が十分に働かなくなったり、破骨細胞が過剰に働いて代謝のバランスが崩れてしまうと、骨からカルシウムが失われ、骨がスカスカになり骨粗しょう症へと進行する恐れがあります。その原因となるのは、多くの場合カルシウムの摂取が不足していることによるとされています。
●ダイエットの時要注意
ダイエットをするときはどうしても食事を制限してカロリーを抑えようとします。その時もともと不足だったカルシウムが、さらに不足する可能性があるのです。特にダイエットの時は、カルシウム・マグネシウム・ビタミンDとしっかり運動することを忘れてはいけません。