肝臓は様々な体に不要な物質を分解解毒しています。その不要なものの1つに、過剰に発生した活性酸素が挙げられます。身体的ストレスがかかっているときには、体を休めることでストレスを弱めて行くことができますが、体を休めてもなかなか解消できないのは酸化ストレスです。
酸化ストレスは、体内で過剰に発生した活性酸素による酸化反応によって、身体に引き起こされる有害な作用のことをいいます。
活性酸素とは、電子のバランスが不安定になった酸素のことで、エネルギーを作り出す時に発生します。この活性酸素は全身の細胞を酸化させて細胞の機能を低下させたり、老化を進める原因ともなるのです。
体内に過度に発生した活性酸素を消去するのが、体内の抗酸化酵素や抗酸化ビタミン(A・C・E)抗酸化ミネラル(亜鉛・銅・セレン・マンガン)又、抗酸化機能成分(ファイトケミカル)などです。
【抗酸化ミネラル】 …抗酸化酵素の生成や活性に関わります。
◎亜鉛 →牡蠣、牛肉、豚肉、うなぎなどに含まれます。
◎銅 →干しエビ、ココア、レバー、種実類などに含まれます。
◎セレン(セレニウム) →いわし丸干し、しらす干しなどに含まれます。
◎マンガン →しょうが、海藻、未精製の穀物、豆類などに含まれます。
【抗酸化ビタミン】
◎βカロテン(体内でビタミンAに変化) …抗酸化作用を持ち、皮膚や粘膜を健康に保つために働きます。 →にんじん、トマト、ほうれん草などに含まれます。
◎ビタミンC …主に細胞質や血液中で活性酸素の抑制に働きます。 →果物、野菜、いも類などに含まれます。
◎ビタミンE …主に細胞膜の酸化を防ぎます。 →種実類、アボガド、かぼちゃなどに含まれます。
【ファイトケミカル】
◎ポリフェノール(フラボノイド・フェノール類)
◎カロチノイド(リコピン、アスタキサンチン、アントシアニン、Βカロテン、ルテイン、カテキン、カプサイシン等)
◎硫黄化合物(スルフォルファン・イソチオシアネート)
◎テルペン類(リモネン・メンソール)
◎糖質化合物(Βグルカン)
◎等
口から入る食品の中に、数多くの抗酸化栄養素・抗酸化成分を含んでいるものがたくさんあります。最近の私たちの生活の中では、過度な活性酸素が発生しやすい環境にあるといえます。こんな中で、私たちが自衛手段として、できるだけ抗酸化に働いてくれる食べ物を、意識しながら摂取することが大切なことでしょう。