食べる順番でやせる?の秘密

毎年毎年、新しいダイエット方法が流行しては消えていきますが、“食べる順番ダイエット”というものもありました。
 果たして、この“食べる順番ダイエット”は効果があるのでしょうか……?
 実は、この“食べる順番ダイエット”というのは、古くからある「低インスリンダイエット」と内容は同じなのです。
 
 ◇低インスリンダイエットとは?
 炭水化物を食べるときは、雑穀米、玄米、そば、全粒粉パンといった「GI値」の低いものを食べるようにして、GI値の高い白米、食パン、うどんは避けようにします。
GI値の低いほど、血糖値が上がりにくく、脂肪を合成しにくくなります。
食品のGI値がわからなければ、「硬いものの方がGI値が低い。」イメージしておけばよいでしょう。うどんよりそば、パスタならばアルデンテ、白米よりも玄米の方がGI値が低いといった感じです。

 また、GI値の高い炭水化物を食べるときは、GI値の低い食物繊維を多く含む食品と一緒に食べるようします。たとえば、うどんを食べるのであれば、食物繊維を多くとるため山菜うどんにする。これが低インスリンダイエットです。
 食物繊維は、ほとんどカロリーゼロでありながら腹持ちが良いため、食欲を紛らせてくれるのです。その結果、トータルの摂取カロリーが減るわけです。
 “食べる順番ダイエット”は、食物繊維を初めに食べ、次にスープ類、次にたんぱく質、最後に炭水化物を食べる--というようなやり方のようですが、これは、GI値の低い食物繊維から食べ始め、GI値の高い炭水化物を最後に食べることによって血糖値の上昇をゆるやかにしているのです。
 つまり、低インスリンダイエットと同じです。低インスリンダイエットは、糖尿病の治療にも有効な食事法で、減量にも有効です。
 ただし、“食べる順番ダイエット”では、食べる順番を変えるだけ。カロリーについては気にせず食べてよい。ということになっている説明が多いのですが、この言葉をうのみにしてしまうと、台なしになってしまいます。

このダイエット方法は、確かに「太りにくく、やせやすい食事方法」です。しかし、カロリーを全く気にせず食べてよいなんてことは決してありません。

 そんなダイエット方法は確立しません。

 低インスリンダイエットも、カロリーを気にせず食べてしまっては全く効果はありません。

 ○○するだけ!には、注意してくださいね。