生姜(しょうが)はインドの伝承医学書の中では、「神からの治療の贈り物」と記されており、古代ローマでは、食中毒などの解毒剤に用いられ、中世以降は貴重品として王家や貴族たちの富や権力の象徴となりました。
中国でも漢方医学に欠かせない品として重用されており、明の時代に書かれた薬学書『本草綱目』に、「生姜は百邪を防御する」と記述れています。
★生姜の抗糖化パワー
インド(ハイデラバード)にある国立栄養研究所のSaraswat氏らによる研究(Br J Nutr
2009; 101(11);
1714-21)では、糖化を防ぐ食材として、17種類を選び、真空凍結乾燥した食材粉末の糖化阻止率をAGE蛍光法で測定しています。その結果、糖化を阻止する作用が最も高かったのはショウガで、その糖化阻止率は93%という高値を示しました。ショウガに続いて、シナモン(88%)、クミン(86%)、緑茶(86%)、黒胡椒(50%)、
しょうがには体を温めるショウガオールやジンゲロールが含まれています。体が温まると血行が良くなり、栄養素や酸素が身体中に行きわたります。これによって免疫力がアップします。
ジンゲロールもショウガオールも体を温める成分ですが、性質が少し異なるそうです
★ジンゲロール
生のしょうがにはショウガオールよりジンゲロールが多く含まれています。ジンゲロールは体の中心にある熱を手足へ運びます。手足は温まる分、体の中心は冷える傾向があります。ジンゲロールには抗酸化作用があります。抗酸化作用によって、体内で過酸化脂質の影響による血管の老化や、細胞やDNAの酸化による異常細胞の産生を抑えてくれると考えられます。
★ショウガオール
一方ショウガオールは熱を作り出す効果があるので、体全体が温まります。ショウガを乾燥したり加熱した時にジンゲロールはショウガオールにかわるそうです。冷めてしまうとジンゲロールに戻ってしまうそうです。なので、冷めたら再加熱することが大事です。
ショウガは、美肌を損なう三大要因である「酸化」・「糖化」・「炎症」のすべてを抑える作用を持ち合わせている為出来るだけ料理に使う様にしましょう。