月経前になるとニキビが悪化して困ると言う声をよく聞きます。これは月経周期によって、分泌されるホルモンの量が変わるからなのです。どのホルモンが多く分泌されているかによって、肌のコンディションはずいぶん違ってくるのです。
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。月経が終わってから排卵日までの間に増えるエストロゲンは、別名「美肌ホルモン」と呼ばれています。恋をすると綺麗になると言われるのは、感情の高まりが脳を刺激し、このエストロゲンを分泌させるからだと言われています。
●《「美肌ホルモン」エストロゲン》
エストロゲンは髪や肌のうるおいを保つ働きがあります。さらに、丈夫な骨を維持したり、コレステロール値の調整をしたり、動脈硬化を防ぐなど、様々な働きで女性のからだを守ってくれます。そして、真皮のコラーゲンを作り、水分を保つヒアルロン酸を増やすので、この時期の肌はハリ、ツヤ、のあるみずみずしい美肌になるのです。
●《「肌荒れホルモン」プロゲステロン》
ところが排卵が起こると、今度はプロゲステロンの分泌量が増えます。プロゲステロンは妊娠に備えるホルモンなので、皮脂分泌を増やしたり、体温を高く保とうと働きます。その結果、排卵から次の月経が始まるまでの約2週間は肌が油っこくなったり、ニキビや吹き出物などが出やすくなると言うわけです。
そしてこの時期には水分量も減ってしまうので、他の様々な肌のトラブルも発生しやすいと言われています。またこの時期は男性ホルモンの働きも活発になり、皮脂の分泌量がいっそう増えてしまうことになるのです。
女性は、自分の体のコンディションが肌に影響を与えることを知っておくことが大切ですね。