●肌の代謝に関わっている重要な細胞が2つあります。
1つは肌再生を行っている「基底細胞」で、表皮の細胞を製造しています。
もう1つは真皮の中にあり、コラーゲンやエラスチン、基質(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸)などを製造している工場である「線維芽細胞」です。
●今回は真皮を作っている工場の「線維芽細胞」の話をしましょう。
私たちの真皮のほぼ70%が、コラーゲンと言うタンパク質でできています。このコラーゲンが3重螺旋構造で絡み付いて、そして強靭な真皮を作っているのです。そこにエラスチンと言う弾力性のあるタンパク質が絡み付いて、しなやかさを作っています。そしてこれらは、柔らかい基質と言う海の中に存在します。
●コラーゲンは年齢とともに急激に減少
コラーゲンの量は、20代を100%とすれば、30代で80%、40代で60%、なんと50代で25%!、60代以上になれば10%程度まで減少すると言われています。
ここに、肌の老化の大きな原因があるのです。これによって真皮の総体積が縮小することになるので、シワやたるみの原因になることがお分かりでしょう。
●「線維芽細胞」が鍵を握っている
この神秘の構造物を製造している「線維芽細胞」と言う工場がいつまでも活力のある製造を続けていれば、いつまでも若々しいお肌を保つことができると言う事です。
●新しい工場を作る
FGFと言う言葉を聞いたことがありますか?〈線維芽細胞増殖因子〉と言われていて、新しい工場である「線維芽細胞」を増殖させる力を持っている因子の事ですが、食品の中にもこのFGFと同じような作用する成分を持っている食べ物や成分あります。
1・燕の巣
2・美肌成分のプロテオグリカン
●成長因子について
成長因子とは、細胞の成長や分裂を順調に進めさせるための栄養因子やホルモンなどの「シグナル物質」で、特に肌に関係のある成長因子としては、EGFやFGFがあります。成長因子は、動物も植物も種子(精子、卵子)に含まれていると考えられています。食品に含まれている成長因子については、今後さらに研究が進むとみられています。
●その他にもコラーゲンなどを作るための「線維芽細胞活性化栄養素」があります
1・ビタミンシC
2・鉄
3・アミノ酸の、グリシン、プロリン、アラニン
4・エストロゲン
5・コエンザイムQ10