植物生薬と言われる「甘草(リコリス)」は、マメ科の植物で、歴史は古く、漢方発祥の地である中国最古の医薬書「神農本草経」に、「あらゆる薬の中心として、“国老”(皇帝)という名を与えられて漢方処方中最もよく用いられています。又甘草エキスは美容成分として多くの化粧品に配合されています。
カンゾウエキスには独特の有効成分があります。
カンゾウエキスの生薬・甘味成分はサポニンの1種であるグリチルリチン、グラブリジン、テルペノイド、リキリチン、フラボノイド配糖体のイソリクイリチン、非糖体のイソリクイリチグチン、クマリン、アミノ酸、糖類、グラブラポリフェノール等を含みます。
★グラブリジン(美白成分)
甘草に含まれる「グラブリジン」や「グラブレン」はフラボノイド類の物質で、メラニン色素を作るチロシナーゼ酵素の活性阻害作用や、紫外線吸収作用、過酸化脂質の生成を抑制する抗酸化作用などがあることから、美白に効果を発揮し、シミやクスミを予防し、透明感のある白い肌へと導きます。特に予防的な効果は大きいとされています。ビタミンC(アスコルビン酸)やコウジ酸などよりも高いメラニン色素の合成を阻害する働きがあるといわれています。(メラニンを抑制する効果は確認出来ていないがビタミンCの200倍、コウジ酸の50倍あると言う話も有る。)
★グリチルリチン(抗炎症作用)
甘草には優れた抗炎症効果があり、メラニン色素は肌の炎症によって生成が加速しますが、グリチルリチンの抗炎症作用によって皮膚の炎症を抑制し、余計なメラニンの合成を抑えます。又、グリチルリチンは副腎皮質ホルモンの分泌を正常に調整し、抗アレルギー・抗ストレス・女性ホルモン様作用などを持つと言われています。
肌荒れの解消や、ニキビの炎症を抑える効果などがあると言われています。
カンゾウは漢方薬として根っこ部分を使用しますが、葉の部分も意外にすごい!葉の部分にも甘草エキスを含みコラーゲン合成促進作用とシワ改善作用が認められています。
春の食べやすい野草の甘草の葉は、さっとゆでるだけで美味しいです。その他和え物、ソテー、おひたし等。